1952年、松風社から発表された真空焼成による継続歯用の陶歯は、厚生省(当時)より高く評価され、研究助成金が交付されるほどだった。
わが国では本製品の登場により、既製品陶歯に形態修正を施して患者に適応させるという手法(べニア法)が徐々に根付いていった。
ただ当時、陶材にジャケット冠は少数の歯科医師からの注文に限られていた。これは、切削器具や印象材といった材料の貧困さ以上に、国民の経済的な理由が大きかったと思われる。その為、陶材ジャケット冠ではなく継続歯用陶歯が普及したのである。